「カミーユ・ビダン」の名言10選！かっこいい名セリフや泣ける感動の名セリフを紹介！

ダカールで、クワトロの演説が成功したあと、カラバの一員であるベルトーチカとの会話。そこでカミーユが言った台詞です。彼は普段、ベルトーチカとは折りが合いませんでした。しかし、この日は共に作戦の成功を祝しています。後半のニュータイプとしての彼の目覚め、進化を想像してしまう台詞ではないでしょうか。多くの人の死を目にしてきたカミーユだからこそ、生きている人と同様に死んでいった人のことについても言及しています。ガンダム史上最強のニュータイプと言われているカミーユ・ビダン。彼の人の想いを感じとる能力の高さ、潜在意識の高さが伺える台詞ではないでしょうか。

母親、父親と両方を目の前で殺されたカミーユ。父親の死を眼前で目撃した直後、彼はクワトロ、レコア、エマの前で死んだ両親への不満を切に訴えます。カミーユにとっては、大人のしている戦争よりも、子供からみた大人（両親）への不満の方が重要であると主張。彼の直情的な性格をよく表しているシーンであり、少年が徐々に大人に成長していく過程が垣間見られる瞬間でもあります。八十年代当時の日本の文化、生活模様が反映されているのではないかと、想像させられるシーン。そんな中、厳しさと優しさを持ってカミーユに接する大人たち、エマ、クワトロ、レコアの様子も迫真性を持って表現されています。

ジャブロー降下作戦、地上でガンダムMk-IIを駆り敵陣を抜ける中、カミーユが敵に放った台詞です。実戦を経験していき、クワトロ、ヘンケンらにエゥーゴの兵士として認められたカミーユ。一人前の兵士として任務を遂行している自信、そして同時に戦争をしていることに対する苛立ちを抱えています。そんな少年兵の葛藤を感じることができる一言です。ニュータイプとしての才能をも開花させつつあるカミーユは、状況を頭の中では理解していても実はまだ混乱の最中にいる状態です。彼のこの台詞は、任務を遂行することで正気を保ち、そしてそれは正しい道なのだと自分自身に言い聞かせているようにも聞こえます。早熟な少年兵の心の痛みを感じてしまいますね。

地球で活動しているエゥーゴの支援組織カラバと合流したカミーユたち。その中心人物ハヤトは、クワトロに「あなたはシャア・アズナブルではないか」と質問します。最後まで認めずあくまで「クワトロ・バジーナ」でいようとするシャアに対して、カミーユは怒りを抑えられず彼を殴ります。殴られたクワトロは、「これが若さか」と、カミーユの行為に対して理解を示します。カミーユは以前、エゥーゴの出資者ウォン・リーから自身の遅刻を理由に「修正」という軍の体罰を受けています。彼は自分がやられた軍の「修正」というやり方で、クワトロを正そうとしたのでしょう。クワトロの「これが若さか」という台詞の通り、若いカミーユと、大人であるクワトロの違いを決定的にに感じさせてくれる場面です。

カミーユは、新型ガブスレイに乗るジェリドとマウアーに苦戦を強いられ、宇宙へノーマルスーツのまま放り出されてしまいます。そこへ完成したZガンダムを持ってきたアポリーとファが現れて、カミーユを助け出します。撤退するガブスレイを一機撃墜したところで、アーガマから下された帰還命令。「Zガンダムなら追いかけて撃墜できる」と主張するファに対して、カミーユが諭すように言いました。地球で経験を積んで再び宇宙へ戻って来たカミーユ。彼の成長が感じられる場面です。その会話のあと、カミーユの背中にファがヘルメットをうずめるシーンは、カミーユにずっと逢いたかった彼女の気持ちがよく現れていて感動を誘います。

戦死したと思っていたレコアが、ティターンズとなってカミーユの乗るZガンガムの前に現れます。カミーユには、彼女が裏切ったことが信じられません。アーガマには自分には何もないと訴えるレコアに対して、彼は精一杯自分の気持ちを叫びます。若くて正直なカミーユの優しさを感じることができる台詞です。涙を流すカミーユに対して、レコアも涙をみせていて、非常に印象深い場面。切なさ、遣り切れなさを感じてしまいますね。

ハマーンをあと一歩のところまで追い詰めたカミーユ。しかし、彼は自分の心の弱さが原因で、彼女に止めを刺すことが出来なかったと悔やみます。落下するアクシズがグラナダに迫る中、カミーユはブリッジの外で、ファとぶつかります。「戦争が終わればまた昔の生活に戻れるよね」と問いかけるファに、カミーユは静かに「元通りにはならない」と答えるのでした。元の生活を望むファと、元には戻らないというカミーユ。二人は違う未来を見ているのでしょうか。カミーユの成長速度に驚きを感じると同時に、少し寂しさも感じてしまうシーンです。

物語の最後、シロッコの駆るジ・OにカミーユはZガンダムで戦いを挑みます。戦いの最中、戦死していった者たちの魂がカミーユの前に姿を見せます。「オレの身体を皆に貸すぞ！」とカミーユが叫ぶと、死者の魂はZガンダムの中に吸い込まれていきました。何が起きているのか理解できないでいるシロッコ。彼に放ったカミーユの一言です。物語の中で、カミーユが「死んだ者たちとも何処かで巡り合える」、「自分の役目がわかってきた」と語る場面があります。彼は戦いの中で自分の運命を知って、強い決意を持って戦争を終わらせるために行動した英雄だったのでしょうか。多くの犠牲者を表現した「Zガンダム」は、悲しくも強く美しい作品だったように思います。そして、カミーユは「ガンダム」に登場した多くのニュータイプの中でも、最も特別な存在だったといえるのではないでしょうか。

ブライト・ノアの乗る宇宙船を見学しようとスペースポートへやってきた来たカミーユ。彼はポート内でティターンズの兵士たちと遭遇します。一緒にいた幼馴染のファが、「カミーユ」と呼んだことから、兵士のひとりジェリド・メサに名前のことを馬鹿にされてしまいます。激昂したカミーユは、ジェリドに殴りかかり、叫んだ台詞です。 彼のすぐにカッとなる性格と、自分の名前を何よりも気にしていることが伺える場面。また、この先ずっと敵として戦うこととなるジェリドとの「因縁の始まり」でもあります。 短気で暴力的な一面と、些細なことを気にする繊細な部分を併せ持った人物カミーユ・ビダン。物語では彼が怒りを露わにする場面が何度もあります。しかし、中世的な容姿のせいか、カミーユという少年の印象は繊細なイメージを保っています。そのアンバランスさも、主人公としての魅力になっているのかもしれません。

シロッコの乗るジ・Oのコクピットにウェブライダーを直撃させたカミーユ。彼が正気を失う前、最後に口にした言葉です。あまりにも悲しく残酷なラストシーン。このあとカミーユは、自分の置かれている状況が全く理解出来なくなってしまいます。そして、彼を発見したファが、涙を堪えながらアーガマに連絡を入れている場面で物語は終了します。「......光が、広がっていく？」という最後の問いかけているようにも聞こえる部分は、彼の混乱だけが表現されています。カミーユ自身には何が起こっているのかが分かりません。しかし、視聴者は少しずつ状況を理解していくという「状態」を作り上げていて、悲しさを余計に誘っているように感じました。