「クワトロ・バジーナ」の名言10選！かっこいい名セリフや座右の銘にしたい名言を紹介！

物語の佳境。ハマーン、シロッコ、クワトロ、カミーユとニュータイプ同士が交戦する中、発射されるコロニーレーザー内からカミーユはクワトロを先に逃がそうとします。カミーユは、ひとりでハマーンとシロッコを倒すつもりでした。そこで、クワトロがカミーユに言った台詞です。結果、カミーユはクワトロと一緒にコロニーの外へ脱出します。まだ十代のカミーユを気遣ったクワトロの台詞。物語を通してクワトロはカミーユに対して厳しく、そして優しく接していきます。クワトロにとってカミーユはどんな存在だったのでしょうか。戦友であり、家族でもあり、ひょっとしたら弟のように思っていたのかもしれませんね。丁寧に描かれている人間ドラマも、ガンダム作品の魅力のひとつです。

父親の死を眼前で目撃したあと、ショックを受けているカミーユと話をするクワトロたち。カミーユが尊敬している「シャア・アズナブル」のことを持ち出して説得を試みるクワトロですが、カミーユは聞く耳を持たず部屋を飛び出してしまいます。レコアから、「あんなことを持ち出して説得するなんて、上手じゃありませんね」と指摘されクワトロが呟いた一言。カミーユと同じように両親を殺された過去を持つシャア・アズナブル（クワトロ・バジーナ）。彼が戦いに身を置く理由と、彼の持つ優しさと厳しさ、彼の性格を垣間見ることが出来るシーンです。個性的な話し方は、彼の魅力のひとつでもあります。

アーガマの食堂でのシーン。ジュピトリスへの潜入作戦後から様子のおかしいレコア・ロンドを気に掛けるカミーユ。彼はクワトロにレコアのことを相談します。「人の心の中に踏み込むには、それ相応の資格がいる」と言って逃げるクワトロに対して、大尉には資格があるとカミーユは主張します。それに対するクワトロの返答です。このあと、クワトロはレコアの部屋を訪ねています。しかし結局、レコアは敵であるシロッコを選びました。戦争時での、兵士同志の恋愛感情が垣間見える場面。「人との付き合い方」についての様々な形、難しさを考えさせられるシーンではないでしょうか。

クワトロはアムロに、「エゥーゴとティターンズの決着は宇宙でつけることになる」と言って、彼を宇宙へと誘います。しかし、宇宙の無重力の感覚が怖くて行きたくはないというアムロ。そんな彼をクワトロはララァの名前を出して説得するんでした。アムロとシャア（クワトロ）、そして、死してなお二人の心の中に住み続けるララァ。生と死の壁を乗り越えようとするかのような彼らの会話には、見ている誰もが引き込まれてしまいますね。

地球からカミーユ、クワトロと一緒にハヤトの息子であるカツ・コバヤシも宇宙へ上がることになります。ハヤトから、「息子をよろしくお願いします」と頼まれたクワトロが、笑いながら言った台詞です。普段は戦略、戦闘について話をするシリアスな場面が多い彼ですが、今回は珍しく和やかな雰囲気を出しています。アムロ、ハヤト、カミーユと信頼できる仲間たちに囲まれているからなのでしょうか。両親をザビ家に殺され、その復讐を果たしたシャア（クワトロ）。暗い過去を背負った彼の見せる人間らしい瞬間です。

キリマンジャロでの戦いで自分を庇ってジェリドの攻撃で戦死したフォウを抱きしめるカミーユ。クワトロの呼びかけにも応じない程、彼は悲しみに疲弊していました。クワトロは百式の手でカミーユとフォウを包み込むと、コクピット内で「戦士は生きている限り戦わねばならんのだ」と呟きます。「歴史は繰り返される」という言葉が思い起こされるガンダム史上屈指の悲劇の場面です。クワトロはまるで自分自身に言い聞かせるようにこの台詞を呟いています。ララァの死後、何度も自分自身を奮い立たせるために言ってきた台詞なのかもしれません。彼自身の深い悲しみも伝わってくる重い台詞ですね。

ティターンズが新型モビルスーツを開発したという情報をもとに、グリーン・ノア（サイド７）へ偵察にきていたクワトロ。ニュー・タイプ同士の共鳴から、宇宙港へ向かうカミーユの存在を感じて思わず発した一言です。クワトロにとって、戦死したララァの存在がいかに重要であるかが伺える場面であり、カミーユにとっても、初めてニュータイプの存在を感じ取る重要なシーンです。一年戦争で死闘を繰り広げたアムロだけでなく、戦死したララァのことまで口にしてしまうクワトロ。彼は宇宙に出て、ララァの存在を感じてしまったのでしょうか。彼の心の中には、永遠に失われた彼女が住み着いているのでしょう。映画「逆襲のシャア」でもクワトロによってララァのことが言及されていますね。

物語の最後、ハマーンの駆るキュベレイに苦戦を強いられるクワトロの百式。彼はキュベレイの背後を取り、ファンネルの攻撃を防ごうとしますが、両足を撃破され絶体絶命の窮地に陥ります。ハマーンは彼に「降伏するかどうか」を尋ねます。しかし、クワトロは主導権を彼女には譲りません。圧倒的に不利な状況においても、果敢な態度を崩すことなく敵に挑むクワトロ。何度も危険な目に遭いながらも、生還を果たして来た彼ならではの台詞ですね。そして、そんな彼の態度、意識が幸運をも呼び込んでいると感じてしまうのは、ただの勝手な思い込みでしょうか。

クワトロの百式とカミーユのガンダムMk-IIは、カラバの大型輸送機アウドムラを守るためアッシマーと空中戦を繰り広げます。容赦なくアウドムラへ襲い掛かるアッシマー。その背後から戦闘機ではない一般の輸送機をぶつけてみせるアムロ。クワトロはすれ違う輸送機に気が付くと、思わずアムロの名前を口にしてしまいます。そして、言ったあとで驚くのでした。アムロもまた、百式とすれ違う瞬間にシャアの名を口走っています。お互いが五感で認識する前に、お互いの存在を感じ取ってしまうニュータイプの特徴がよく出ているシーンです。シャアとアムロ。因縁のある二人が実際に再会する前の重要な場面。お互いに取っての存在の大きさが、よく分かりますね。

連邦政府に軟禁されていた一年戦争の英雄アムロ・レイ。彼は監視の目を抜け出してエゥーゴのクワトロたちと合流します。「なぜ地球圏へ戻って来た」と質問したアムロに対してのクワトロの答えが、「君を笑いに来た」でした。彼のこの台詞にアムロは立ち去ろうとしますが、「同情が欲しいわけでもないだろう」と、クワトロは続けます。卑屈になっているアムロに対して、どう接すればいいのかが完全に分かっている様子のクワトロ。精神面では、アムロよりもクワトロの方が一枚上手のようです。ニュータイプだからというよりは、彼の経験からくる洞察力の高さが伺える場面ですね。